Rock’n Roll 英語教室 Vol.18
Chicago – Saturday In The Park (1972)
今日は7月4日の土曜日。アメリカの独立記念日です。
今年は7分の1の確率で独立記念日が土曜日にあたりました。
テレビCMでもお馴染みのこの曲では、1971年にレコーディングのためにバンドが訪れていた、ニューヨークのセントラルパークで過ごした土曜日の独立記念日の様子について歌われています。
歌詞を追っていくと、いかにも「楽しげな祝日」といった内容ですが、この頃のシカゴは政治色が強く、この曲も当時の代表的な反戦ソングとされています。
時期的には泥沼化したベトナム戦争の終わりがようやく見えてきて、誰もがこんなふうに平和で穏やかな土曜日が来ることを待っていたんだ、と歌っているようにも読めますし、 戦地では今なお若者が命を懸けて戦っている一方で、祝日を陽気に過ごす人々もいるということを対比させて見せているようにも思えます。
曲のなかで7月4日の独立記念日が繰り返し出て来ますが、後半になると毎日が独立記念日だと歌われていたり、そもそも1971年の7月4日は日曜日だったことを考えると、もしかするとセントラルパークで過ごした日というのは実際には7月4日でも土曜日でもなく、あくまでも象徴的な存在として歌われているだけなのかもしれません。
途中で出てくる「ギターを弾いて世界を変えようとしている男」というのはおそらく自分たちのことだと思いますが、 全体としてそれほど難しい英語表現は少ないながらも、はっきりと明言されていないために訳者によって解釈が大きく分かれている部分もあります。
Slow motion riders fly the colors of the day
A bronze man still can tell stories his own way
の部分はとくに難しく、人によってまったく違う訳がつけられたりしています。
「color」は複数形で国旗、「A bronze man」はアメリカ合衆国の初代大統領ジョージ・ワシントンを指しているらしいのですが、このあたりはアメリカの文化の深いところがわかっていないと、本当の意味はなかなか理解できないのかもしれません。
Listen children all is not lost, all is not lost,
(子どもたちよ聞いてくれ、 すべてを失った訳じゃないんだ。すべてを失った訳じゃない)
というところからは、ベトナム戦争におけるアメリカの挫折の深さもうかがえます。
曲の前半に出てくるアイスクリーム売りの男性が歌ってくれるイタリア語の部分は歌詞カード等にも記載がなく、でたらめなイタリア語がアドリブで歌われているというのが長年の定説となっていましたが、最近になってシチリア民謡の冒頭部分の引用であることがわかりました。
“Eh Cumpari, ci vo sunari”
「おい仲間よ、私たちのために演奏してくれないか」という意味だそうです。
Saturday in the park,
I think it was the Fourth of July
Saturday in the park,
I think it was the Fourth of July
People dancing, people laughing
A man selling ice cream
Singing Italian songs
“Eh Cumpari, ci vo sunari”
Can you dig it (yes, I can)
And I’ve been waiting such a long time
For Saturday
Another day in the park
I think it was the Fourth of July
Another day in the park
I think it was the Fourth of July
People talking, really smiling
A man playing guitar
And singing for us all
Will you help him change the world
Can you dig it (yes, I can)
And I’ve been waiting such a long time For today
Slow motion riders fly the colors of the day
A bronze man still can tell stories his own way
Listen children all is not lost, all is not lost, oh no, no
Funny days in the park
Every day’s the Fourth of July
Funny days in the park
Every day’s the Fourth of July
People reaching, people touching
A real celebration
Waiting for us all
If we want it, really want it
Can you dig it (yes, I can)
And I’ve been waiting such a long time
For the day, yeah yeah